about

Fuji Archive Project

Fuji Archivesは、山梨県富士吉田市を舞台にしたアーカイブプロジェクト「Fuji Archive Project」のデジタルプラットフォームです。

これは、地域に関する記憶が刻まれた写真、映像、音声を収集し保全、公開する営みです。

本ウェブサイトでは、収集したアーカイブに誰もがアクセスできるようになっています。

いくつかのアーカイブには、その詳細な説明の他に地域住民による「語り」が含まれています。

また、これらの情報は常に更新されることを求めているため、皆さんの参加が大きな意味を持ちます。

Fuji Archivesは、まだ見たことのない街の景色を掘り起こし未来に投影していく実践的方法です。

Fuji archivesは「地域の木目に沿った自治」を理念に、より多くの人を巻き込みながら小さな物語を紡ぎ続けることを目指します。

「地域の木目」とは、地域の”記憶”を指しています。

教科書に乗るような「歴史」ではなく、日常的な小さな”記憶”です。

樹木の木目は、自然発生的に模様が形成されていますが「木目」として認識されるには人間が木を切り出さなければいけません。

地域の”記憶”も同じように、自然発生的な条件を強いられながらも人間の解釈が介入して形成され続けています。

富士山の噴火によって形成された溶岩台地。標高が高く、変化が激しい気候。

そして生活する人々のありあわせの知恵や日常的実践。それを語り継ぐ物語。

一つ一つの出来事を反省的に見つめ直し、意味を映し出すことで地域の”記憶”は生きたものになるのではないでしょうか。

そしてそれは地域に住む我々にしかできません。

地域の”記憶”を繋ぎ合わせて、街を透視することで我々の生活がより「非日常」的に映ると思います。

その景色を楽しみつつ、「懐かしい」というノスタルジーだけで終わらせないために、未来に向けて紡ぎ続ける必要があります。

このプロジェクトは、富士吉田に潜む小さな”記憶”を拾い集めて物語へと繋ぎ合わせる営みです。


馬場亮河